「エミちゃんはエミちゃんやからええんやで」
「エミちゃんはそのままでいいねん」
そんなこと言う9歳いるか?
それは私の親友です
私が通っていた小学校は全校約2000人
6年間一度も顔を合わせることがない人もいる
私の学年は1学年13クラス
弟は16クラス
同じ学年でも同じ階にクラスがあるわけでもない
小2の春
上の階から階段を降りてくる見知らぬ女の子から目が離せなくなった
〝あの人、なんか光ってる?!“
私はオーラが見えるとかいうタイプではないので、謎!と思いつつ、そのまま彼女と出会うことはなかった
そして冬
スイミングで知り合った1個下の女の子と友達になり、その子の家に遊びに行った
ら、あの光る彼女が帰ってきた
「あ、あの子の家か」
姉妹やったんや
なぜか不思議ではなかった
本棚にある本が私と同じだった
他の子の家では見たことない
「私と同じ人がいる!」
私達は私が小3の冬に引っ越すまで
文字通り毎日遊んで
3日に1回泊まりに行ってずっと話してた
9歳で「銀河鉄道の夜」について語る彼女
友達だけどいつでも尊敬する
優しくてまっすぐで強くて深く遠い
彼女に恥ずかしくない私であること
それは私の礎
そして18歳になる前の春
私は中学の友達の家に泊まりに行ってて
途中でめちゃくちゃ頭が痛くなって
頭痛持ちとかではなかったので
ホントにへばりながら帰宅
高校3年生が始まってすぐの4月のある日
家に帰って来てみたら玄関開けた途端
なんか変な感じ
目の前の階段に手紙
妹の方の親友からの手紙
ちょっと待って
今この空間がなんかぐにゃってる
あの頭痛の日
私は私の半身がここからいなくなったことを知る